末松賞「革新的価値創造の基礎と展開」

末松賞「革新的価値創造の基礎と展開」

概要

「末松賞『革新的価値創造の基礎と展開』」(以下、「本賞」)は、科学技術の各分野における「革新的価値創造」に繋がる研究を追求する若手研究者の育成を目的とした賞であり、人文・社会科学も含めた科学技術の様々な研究の中で、革新的価値創造の基盤となる研究に関して、幅広い支援を行うものです。

末松基金と本賞設立の背景

旧東京工業大学元学長である末松安晴栄誉教授は、本学で行った光ファイバ通信の研究、特に動的単一モードレーザの先駆的研究が、大容量長距離光ファイバ通信の発展に寄与し、社会に貢献したとして2014年日本国際賞を受賞されました。
末松栄誉教授の、「若い人たちが様々な分野で未開拓の科学・技術システムの発展を予知して研究し、隠れた未来の姿を引き寄せて定着させる活動が、澎湃として湧き出てほしい」との思いから賞金の一部を寄附頂いたことを受け、その思いを継承し、研究活動を奨励するため、「末松基金」を設立することとしました。
また、基金設立時より賛同いただいている、株式会社ぐるなびの滝久雄代表取締役会長・創業者より更なるご寄附を受け、2018年度から本賞の前身である「末松賞『ディジタル技術の基礎と展開』支援」が設立されました。本賞は前身の支援から名称を変更して2023年度からさらに幅広い支援を行っており、今年度からは医歯学系研究者へも支援を拡大します。

過去の採択者一覧

2025年度の募集要項【学内限定】

募集についてはこちら

※2025年度の募集は終了しました。

2025年度の受賞者

学内外の審査員による審査を経て、3名が受賞者に決定しました。

       
所属 職名 氏名 研究課題名
工学院機械系 助教 橋本 優生 体温調節能力の拡張を実現する能動的発汗制御技術の基礎研究
医歯学総合研究科
歯周病学分野
助教 永田 瑞 統合的シングルセル解析による歯周組織再生機構の解明
総合研究院
化学生命科学研究所
助教 朱 博 生体内ハイスループット分子動態解析を目指した超安定分子ディスプレイ法の創成

授賞式

2025年度「末松賞『革新的価値創造の基礎と展開』」授賞式が9月4日に「東京科学大学挑戦的研究賞」と合同で行われました。
授賞式には、両賞の受賞者と大竹理事長、波多野理事・副学長(研究・産学官連携担当)、来賓として末松安晴栄誉教授、株式会社ぐるなびの滝久雄取締役会長、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の久間和生理事長、日本電気株式会社の遠藤信博特別顧問のほか、学内関係者の方々が出席しました。

集合写真
※末松賞関係者
(前列左4番目から)朱博助教、永田瑞助教、橋本優生准教授、末松安晴元学長・栄誉教授、大竹尚登理事長
(後列左端) 小山二三夫名誉教授
(後列左6番目から)遠藤信博特別顧問、滝久雄取締役会長、波多野理事・副学長、久間和生理事長
賞状を授与される受賞者
授賞式の風景

大竹理事長の挨拶の後、受賞者による研究課題のプレゼンテーションおよび出席者との質疑応答が行われました。最後に末松栄誉教授から、受賞者への祝辞と激励の言葉がかけられました。